2012年2月27日月曜日

オペアンプMUSES 8920 一般向け発売!

知らなかったのだが、2月24日より秋月電子通商で新日本無線のMUSES 8920が発売されていた。1個¥480-。
 MUSESシリーズのJFET入力製品の第2弾。NJRCのMUSESシリーズとNJM2114、NJM4580を簡単に比較すると

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MUSES8920MUSES8820MUSES01MUSES02NJM2114NJM4580
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入力バイアス電流5pA100nA200pA100nA500nA100nA
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入力換算雑音電圧8nV/√Hz4.5nV/√Hz9.5nV/√Hz4.5nV/√Hz3.3nV/√Hz約3nV/√Hz
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スルーレート25V/us5V/us12V/us5V/us15V/us5V/us
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チャンネル
セパレーション
150dB140dB150dB150dB
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全高調波歪率0.0004%0.001%0.002%0.001%0.0005%0.0005%
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電源電圧除去比110dB110dB83dB110dB100dB110dB
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電源電圧±3.5〜±16V±3.5〜±16V±9〜±16V±3.5〜±16V±3.0〜±22V±2〜±18V
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 MUSES8920はJFET入力だから入力バイアス電流がバイポーラトランジスタ製品のMUSES02、8820に比べて非常に小さく5pAtypになっている。抵抗ラダー型の電子ボリュームMUSES 72320には、この8920のようなオペアンプが最適だろうと思う。
 表にして数字を比較してみたが、雑音を除けば8920が最良に見える。でも、これらの数字が音の良さを表しきれている訳ではないところが面白いし奥が深いのだろう。例えば雑音もNJM4580が最も良いが、そもそもこのレベルならよほど利得を上げない限り聞こえないだろうし、バイアス電流も注意深く設計すれば差をなくすこともできる。スルーレートも聞いた限りでは判らないだろう。あるいは、数字とは別に特性グラフを見るとMUSES01とチャンネルセパレーションは約3kHz以下はMUSES8920よりMUSES01の方が勝っているし、雑音も300Hz以下はやはりMUSES01の方が良い。表にしておきながら、何を言いたいかというと、一般的な電気的特性では音の良さは判らないのではないか、ということである。だから、聞いてみないと、とならざるを得ないのだろう。スペックシート上の数字での議論は論点を絞らない限り音の良さに関しては意味が無いと思う。(自分の耳は棚に上げていますが...)
 MUSES8920を電子ボリュームのMUSES 72320と組み合わせるとどんな音がするのだろう。MUSES01でも良いのだろうが、結構財布が痛い。MUSES 72320を買ったら、MUSES01の値段は相当勇気がいる。
 早く手に入れてMUSES 72320と組み合わせてみたいな。耳とシステムで違いが判ったらMUSES01も試そうか・・・
 それまでに、電源とスピーカアンプとヘッドホンアンプと、できればiMacのオプティカルデジタルアウトからのDACを造って...先は長いので、楽しみも長い、と思うことだ。

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