2013年3月23日土曜日

Lepai LP-2020A+ その6 スピーカ出力リレーの交換

 Lepai LP-2020A+ スピーカのリレー交換

私が手に入れたLepai LP-2020A+の出力スピーカへのリレーは無理矢理設置された見栄えの悪いものでした。二回路のリレーを搭載する予定だったのに、そのリレーが手に入らなかったのか、それとも使い切ったのか。リレー1個の場所に2個詰め込まれています。そのお陰で、出力のローパスフィルタのコンデンサも斜めに刺さっています。よって、交換してしまうことにしました。
だいぶ無理して入れた黄色のリレーを取り替えます。

リレーの取り外し

LP-2020A+基板のパターンは6本足の2回路A接点のリレーになっているのですが、パターンに合うものが見つけられませんでした。そこで今回は2回路A接点のOMRON G6B-2214Pを使うことにします。ただし、LP-2020A+基板パターンとG6B-2214Pのピン配置が合わないので変換基板に載せて実装することにしました。
 まずは、今のリレーを取り外します。外したリレーがこれです。
一応ガラエポの両面基板で変換してあります。いくらなんでも最初からこれで搭載するつもりだったってことはないでしょう。本来の部品が品切れになったのでしょうか。

変換基板付きリレーの作成

  搭載するためのパーツは以下の3種で作ります。ヘッダーピン、ユニバーサル基板から切り出した基板、OMRON G6B-2214Pです。基板はスルーホールのものを使いました。
これらを組み合わせます。ピン配置が違うので下の図のようにスズメッキ線で細工しています。
G6B-2214P 変換配線図
LP-2020A+基板のパターンピッチとユニバーサル基板のピッチがズレているとことがあるので、下の写真の右端の2本の足はスズメッキ線で付けてパターンに合うように少し曲げています。そういう訳でヘッダーピンは4本分で足りました。

変換基板付きリレー完成

変換基板付きリレーの実装

 これを実装するとこのようになります。だいぶすっきりしました。これでコンデンサを曲げて付けなくても良いですね。
OMRON G6B-2214P搭載LP-2020A+

リレー交換で新たな問題発生!ポップ音増大!

OMRON G6B-2214Pにしたところ、ONした時のポップ音が前より大きくなってしまいました。おかしい!と思って動作を観察すると、リレーがオンする間での時間が以前に比べて約1/3にくらいに短縮されています。どうやら、回路が安定する前にスピーカへのリレーがオンしてしまったので、ポップ音が前より大きくなってしまったようです。リレーがオンし時間が経った後のスピーが出力のDC電圧(オフセット電圧)は交換以前と同じになっていることを確認しました。ONするまでの時間が短くなったので、スピーカ出力が暴れているときにスピーカが接続されているのが原因のようです。また、回路のあちらこちらのコンデンサを交換した際に容量を大きくしたりもしているので、全体的に安定するまで時間がかかるようになっていることも要因です。
 リレーがONする時間が早くなったのは次のように考えられます。従来の搭載されていたリレーはHK4100F-DC12SH1Cと思われるもので、この2個のリレーのコイルは並列に接続されていました。今回の交換で、単純に考えると従来はコイル二つ分の動作電流から、OMRON G6B-2214Pのコイル一つの動作電流に。だから、G6B-2214Pの方が少ない電流でオンしてしまうので、オンまでの時間が早くなってしまったと考えられます。

リレーONまでの遅延時間を稼ぐ方法

リレーを駆動する回路は、Lepai LP-2020A+ その4 スピーカのポップ音対策にもかいたように電源線に接続してる抵抗分圧回路から充電される220uFのコンデンサでも時間が決まるので、簡単なのはコンデンサの容量を大きくすることになります。とりあえず、470uFにすることも考えましたが、手持ちがなかったのでこの案は不採用。そこで、充電する抵抗値を高くすることにしました。
 元々は33kΩでしたが、今の状態は30kΩです。ここから値を変えてONまでの時間を計ってみました。抵抗値をあまり高くすると、リレーを駆動する回路が動作しなくなる可能性がありますので、+15kΩまでとしました。

抵抗値 ONまでの時間
30kΩ 1.5秒
+5.1kΩ 1.7秒
+10kΩ 2.4秒
+15kΩ 4.3秒

 実際のところ、この4.3秒でもまだスピーカ出力は安定してはいないようです。ですが、まあ、ポップ音は「ポツッ」程度にでスピーカが我慢できそうなので、この+15kΩで計45kΩとしました。
 リレーのON時間のことまで考えて他の部品交換をしてませんでしたので致し方ないですね。

 次はいよいよオペアンプの交換です。

2013年3月17日日曜日

Lepai LP-2020A+ その5 インダクタとコンデンサの交換

 Lepai LP-2020A+ インダクタとコンデンサの変更


 前に課題を挙げた時にインダクタについて書き忘れたのですが、課題の
5.信号系統のコンデンサとインダクタが適切ではないように思う。
7.電源系のコンデンサとインダクタが適切ではないように思う。
 が今回の対象部分です。

 まず、

5.信号系統のコンデンサとインダクタについて

基板を眺めていくと、直接信号の通るRCA端子からボリュームまでの間のDCカットのセラミックチップコンデンサ、TA2020-020の入力の2.2uF電解コンデンサ、スピーカへの出力にあるフィルター回路の10uHインダクタは代えることにしました。ダイレクトでしか使わないので他はそのままとしました。
 コンデンサは手持ちで間に合わせたのですが、考えとしては、日本製(信頼性があるから)でオーディオに向いたものに代えました。RCA端子からの受けのコンデンサは無極性MUSE10uF/25V、TA2020-020の入力の電解コンデンサも同じ無極性MUSE10uF/25Vです。有極性のコンデンサでもかまわないのですが、RCAからの受けはRCA側のDCバイアス電圧が不明確なことがあるので無極性コンデンサが安全です。
RCA端子からの入力部コンデンサ置き換え
TA2020-020の入力コンデンサに有極性を使うには注意が必要です。元のセットではメーカが判らない無極性の2.2uFが使われているのですが、基板には有極性コンデンサのシルクパターンが書かれていて、TA2020側が正極(プラス)反対側が負極(マイナス)とあります。しかし、この極性は間違っています。このセットの回路構成なら、TA2020側のDC電圧は約2.5V、反対側はオペアンプなので電源電圧約12Vの1/2の約6Vになります。なので、TA2020側が負極でなければなりません。有極性コンデンサで交換される方はご確認ください。コンデンサの極性を逆につけてしまうとリークして劣化・破壊や、回路構成のために出力に巨大なDC電圧が発生してスピーカを壊すかもしれません。たぶん、回路の前後の状態を考えずにTA2020-020のデータシートをそのままコピーしてシルクも書いたのでしょうね。
 インダクタはTA2020のスピーカへの4つの出力のインダクタです。緑色でコーティングされているインダクタが付いていましたが性能が判らないので、電流が大きくて周波数特性がTA2020の出力スイッチング周波数より十分高い千石電商で手に入れた太陽誘電の10uH3.6AmaxのLHLC10NB-100Kにしました。

 続いて、

7.電源系のコンデンサとインダクタについて

 外部のレギュレータからの受けにある小型トロイダルのインダクタと3300uF/16V電解コンデンサです。インダクタは貧弱そうだったので、場所に入る大きさで電流容量とインダクタ値が大きいものと考えたのですが、定格電流5Aは外形サイズが大きくちょっと無理そうだったので3AのNEC SN-10-500にしました。3300uFは東信工業の低ESR品に代えました。
 TA2020周りでは、電源とGND間の470uFを東信工業の低インピーダンスのUTWRZ1000uFにしましたが、高周波数特性の不安を補うため高周波特性の良いタンタルコンデンサ10uFを並列にしました。こちらは裏面にハンダ付けです。TA2020の11ピンのコンデンサも東信工業のUTWRZへ変更です。
 各オペアンプの正転入力端子の基準電圧に付いている電解コンデンサも東信工業のUTWRZ100uFへ変更しました。上のコンデンサも同じですが、左右のチャンネルの基準電圧を抵抗分圧した同じところから使用しているので、左右のセパレーションを確保するために、ここは出来るだけインピーダンスを低くしたいところです。いずれも正転端子に接続なので基本的にはあまり電流の抜き差しはないはずなですが、オペアンプがバイポーラ素子入力だと極若干は電流が振れるので、配慮しました。

 ほかにも、ほとんどの搭載の電解コンデンサのメーカがよく判らないものだったので、信頼性に不安があるからいくつか代えました。

LEPAI LP2020A+
Lepai LP-2020A+ 基板配置図 置き換え前
Lepai LP-2020A+コンデンサ/インダクタ置き換え部(青矢印)
 基板のパターンと回路を考えてみると、もう少しTA2020の電源-GND間のコンデンサは補強したいところです。TA2020はD級のスイッチング動作(100k-1MHzとある)なので、電源とGNDの高周波と大電流の応答特性次第で音が変わるでしょう。アナログアンプとはこの辺りの動作原理が違うので、考え方も変える必要がありますね。




Lepai LP-2020A+ その4 スピーカのポップ音対策


 Lepai LP-2020A+の改造第一弾。まずボリューム周りから。

前回の課題から

1.電源スイッチON/OFFのポップ音(ボツ音)

この LP-2020A+の構成では、電源スイッチがON時は回路でディレイで発生させ3秒ぐらい時間が経ってからスピーカ出力のリレーがONするようになっています。ON時は工夫されていが、これでもボツ音が出るのは出力のDCオフセットのためと思われます。
 OFFの時は特にシーケンスもないため、各コンデンサの放電具合で回路状態が変動して大きな音が出ると考えられます。
 リレーの駆動回路を眺めながら考えたのですが、回路を大きく付け加えるのも面倒なので、スイッチ付きボリュームのスイッチでリレー回路をON/OFF出来るようにすることにします。
 

3.ボリュームの小音量時のアンバランス

2連のメインボリュームの値を測ってみると左右バランスがズレているため小音量時の音も左右バランスが崩れてしまっています。特に音量が少ない時に左からは音が出てません。実際のこのブロックは下記の図のような使い方になってます。
メインボリューム付近の概略ブロック図
※IN左側にもインピーダンスが存在する。
上の1と3の問題と合わせて、ボリュームも交換することにしました。

具体的改修方法

ボリュームはマルツパーツ館のRD925S-QA1-A203を、合わせてボリュームのつまみ25X15JXS-7にしました。
 このボリュームの交換は、元々のボリュームと形が違うので工夫と多少の工作力が必要です。今回はボリュームにスズメッキ線で脚を付け足して成形してから高さを合わせて実装しました。
LEPAI LP-2020A+ main volume
ボリューム交換前

ボリューム交換後

 スイッチの配線と合わせて、後ろから見るとこのようにしました。抵抗とリード線はポップ音対策です。


 後回しになってしまいましたが、ポップ音の対策方法について説明します。
 
 ざっくり元の回路を説明すると、POWERスイッチにより印加される電源線に接続してる抵抗分圧回路から充電される220uFのコンデンサがあります。POWERスイッチがオンして、このコンデンサが充電していき、充電電圧が約1.3Vぐらいになると、ベースが接続されダーリントン回路のトランジスタがオンしてリレーのコイル電流を引いてリレーがオンする構成です。POWERスイッチがオフになるときには、220uFから主に抵抗を介して放電していきダーリントンのトランジスタがオフすればリレーが切れます。POWERスイッチがオフした時のこのリレーの切れが遅いので、死に際のアンプの暴れ具合がスピーカに出力されてしまい、ポップ音(ボツ音)になっていると思われます。

 このような原因と思われるので、アンプの死に際の暴れる状態がスピーカに出ないように改修します。アンプを止める時に切るためのシーケンスをマニュアル動作でワンステップを追加することにしました。
 スイッチ付きボリュームを使って、POWERスイッチを切る前に、ボリュームを絞ってオフまで回すようにしてスピーカを先に切ってしまうステップを入れて、その後でPOWERスイッチを切るようにします。逆に入れる時はPOWERスイッチをオンしてから、ボリュームを回して、スイッチをオンしてから、音量を上げるようにします。このように考えて、ボリュームのスイッチを使えるように回路に組み込みます。
 元の回路は先に説明したようになっているので、基板上のR5の33kのチップ抵抗を外して、ボリュームのスイッチに同じ値の抵抗をシリーズに入れて、POWERスイッチで入る電源線とR5のランドにそれぞれ接続します。
R5付近およびPOWERスイッチ後部配線
スイッチ回路概要
※実際には33kはスイッチの前後に分割してます
図の黄色とピンクっぽい線がボリュームにスイッチからの線です。黄色線がR5ランドのダーリントントランジスタ回路のベースに接続される側です。

 この構成にすることで、POWERスイッチがオンして、ボリュームのスイッチがオンしたら、上記の回路の抵抗分圧回路に電圧が加わり、リレーがオンします。切る時は、ボリュームを絞ってスイッチをオフにすれば、上記のコンデンサは放電してリレーがオフして、スピーカがアンプ出力から切り離されますので、切る時のポップ音は大きく低減できます。ボリュームのスイッチが切れてからリレーが切れるまでの時間は元と変わらないのですが、POWERスイッチを切るまでの時間は稼げて、先にスピーカ出力が切れるので、ポップ音は大きく低減できました。

 この改修で、スピーカのポップ音は低減できました。これ以上にポップ音を下げるにはスピーカ出力端子のDCオフセットを減らすしかないと考えています。回路的な変更は最小で、使ったボリュームの実装に工夫が必要ですがボリュームもなんとか高さも巧く合わせられました。ボリュームの軸とつまみ(アルミの削りだし)がフローティングのままなのがちょっと気がかりです。ノイズが乗るようならGND接続の対策を考えましょう。

2013年3月15日金曜日

Lepai LP-2020A+ その3 改善したい項目

 世間の皆様に比べて周回遅れのLepai LP-2020A+への今更な個人的盛り上がり。気ままな趣味なので、その程度とお考えの上、ご興味のある方はお読みください。
 このアンプ、実際に動かしてみてと蓋を開けてみてのいくつかの課題点を今日は書いてみます。当面の私の使い方として、Macにつないでダイレクト(TREBLEやBASSは使わない)で外部スピーカへ音を出します。また、あくまで対象は私が購入して入手したものについてですので、その点はご承知おきください。
 

Lepai LP-2020A+の個人的な課題

動作させての課題点

1.電源スイッチのON/OFF時にスピーカへのポップ音(ボツ音)が出る。

ON時もそこそこ、OFF時の音は大きい。

2.スピーカ出力にDCオフセット電圧が発生している。

Rch:無負荷時71.3mV スピーカ負荷時69.6mV
 Lch:無負荷時-89.2mV スピーカ負荷時-87.7mV
 公称インピーダンス6Ωのスピーカにはちょっと大きいと思う。

3.ボリュームで音量を絞った時に左チャネルの音が出ない、あるいは小さい。

 絞って聞くと結構気になる。音量を上げれば気にならないですが。

蓋を開けての課題点

4.スピーカ出力のリレーが無理矢理。

 前々回載せた通りで、無理に入れた感じ。

5.信号系統のコンデンサが適切ではないように思う。

 音質改良ではまず課題になるところ。普通の電解コンデンサだったり、あるいは、セラミックコンデンサだったり。

6.オペアンプが怪しい。

 こちらは前回書いた通り。やはり怪しい....

7.電源系のコンデンサが適切ではないように思う。

 特性の何を重視するかや、値そのものであったり、組み合わせであったり


 まずは、こんなところでしょうか。この他にも部品がちゃちなところもありますが、この課題が改善・改造点ですね。
 次回からは、いよいよ手を入れていこうと思います。

2013年3月10日日曜日

Lepai LP-2020A+ その2 怪しい部品有り

 先日手に入れたLepai LP-2020A+、前回の記事ではD級アンプと書きましたが、アンプICのTA2020-020のデータシートにはClass-Tとあって、それはTripath社の商標らしい。動作はD級で合っているみたい。
 さて、前回、搭載されているオペアンプはJRCの4558のDMPパッケージ品と書きましたが、誤ってたので訂正。オペアンプのパッケージはDMPではなくEMPが正しいです。EMPはプラスチックボディの幅がDMPより小さい。間違ってしまい申し訳ないです。
 そんな間違いしたオペアンプを眺めながら、おかしいことに気がつきました。それはオペアンプのパッケージに印字されている文字。
JRC 4558D ?

 上から4558D JRC YD1118と3段で書いてあるのだが、印字全体がやたら細く、JRCのロゴも同じ細さ。あいにくとJRCのEMPパッケージ品の手持ちが無いので定かではないがどうも怪しい。何となく気になって、新日本無線のサイトのパッケージ標準マーク仕様を見てみたら、EMPにも、DMPにもSOPにも、8ピン製品にはJRCが真ん中の配列は存在していない。これは怪しい、きわめて怪しい!かの国ではICでも偽ブランド品はあるらしいと聞いたことがあるが、もしかしてこれかも。ただし、きわめて真っ黒に近いと思うがJRCに確認した訳ではないので断言はできないですね。
 改造の際には自分のものだから、このオペアンプは交換のすることにしようと思う。
 次回からは改造に関することを書いてみたい。
 

2013年3月3日日曜日

Lepai LP-2020A+手に入れました

 あまりにも気まますぎてすみません。期待されている訳でもないのですが、本当に空いてしまいました。趣味を変えた訳でもないですが、書くようなこと(書いても良いようなこと)が出来なかったので、すっかりサボっていました。

 さて、アンプ造るとかいってましたが、構想だけで進んでいませんでしたが、ネットを見ていて、Lepai のLP-2020A+を見つけました。D級だけどコストの割には音が良いらしい。
 Amazonで調べると2000円ちょっとだったので、物は試しと思って購入しました。

LP−2020A+
Lepai LP-2020A+

 なるほど、軽い割には元気よく鳴るD級アンプ。音の立ち上がりにはビシッと反応して元気がいいが、低音がこもって高音は若干シャリシャリのドンシャリ的に私には聞こえました。
 さてさて、中はどんな様子かと見ると
 電源は外部のACアダプター12Vからなので、中身はTA-2020-20の回路と、RCAからの受けにオペアンプ回路、トーンコントロールのTREBLEとBASSの回路、それとスピーカ出力にリレーとその回路のようです。
 ぱっと見ですが、結構ムリムリなのがスピーカ出力のリレー。基板からすると接点構成2aの小型リレーの予定だったようだけれども、物がなくなったのかHK4100F-DC12V-SHGという接点構成1aを2個積みした変換基板を実装してました。このため、TA-2020-20出力のフィルタのコンデンサが斜めに実装しないと入らないような状態です。ちなみに、RCAからの受けはJRCの4558でしたが、面実装のDMPパッケージ。電解コンデンサ等ももちろん日本メーカ産ではありません。
 改造どころが結構ありそうです。回路を追いながら改造アイデアを考える楽しみが出来ました。

2012年8月1日水曜日

タイマーIC 555のマルチバイブレータ

皆様、暑中お見舞い申し上げます。
 日々、暑くて暑くて、オリンピック見る以外は何事もやる気が低下する毎日。だれる...

 さて、前回紹介のLED照明。昼夜連続点灯ではないが、水耕栽培に使っている。が、いまいち効果があるのかないのか....。そんなこともあって、効果アップに間欠発光が良いらしいということで、LED照明のために試してみよう、と考えた。
 植物に対する間欠光の影響は?ということで調べたところ、植物工学研究所によると、400usec周期の光に対しての光合成速度が最も良いとの結果であったらしい。実験結果はサラダ菜に対して2usecから10msecと連続光の実験なので、その前後にもっと効率が高いところはあるかもしれないし、植物の種類にも因るかもしれないが、この結果の400usecとすると周波数では2.5kHzになる。
 前回用いたLED照明の電源モジュールには制御端子があって、そこの制御で点滅できるようになっている。今回は、その端子を使う前提で、パルスを生成する回路を、タイマーICいわゆる555を使ってみた。
 一応、シミュレーションしてみようと、NE555の回路を入れなきゃならないか...と思っていたが、ラッキー、先人に感謝。なんとQucs projectのdownloadのexampleページにfamous 555 timer macromodel and examplesとあって、555_examples_prj.tar.gz  があることを発見。ダウンロードして、開いてみると、555_Fig9.schがマルチバイブレータそのままの回路。もちろん、ICの555自体もサブサーキット構造で入っている。実際使うICがNE555やLM555、NJM555でも機能は同じなので問題ない。
 データシートの計算式を用いて2.5kHzの定数を求めてみた。
   
から、
 
ここで、C1=0.01uFとすると
 
 R1=10kΩとすると
 R2=23.8kΩとなる。
23.8kΩはE12系列には無いので、R2=22kΩとする。
 QUCSを使ってシミュレーションでやってみると以下のような回路定数で良さそうだった。
タイマーIC マルチバイブレータ
QUCSによるシミュレーション例
ただし、このexampleのプロジェクトデータで注意点がある。サブサーキットの中身を見ていると、timer_Discharge.schのトランジスタは入っているパラメータが少ないので、多少足した方が良いと思う。例えば、Vaf=0は、さすがにないだろう。Vafはアーリー電圧なのでとりあえず100とかにしておく。シミュレーションを実行してみて、この辺りが問題で、収束しなかったりエラー出たりすることがあるので、適当に入れてみるとよい。SPICEのディフォルト値よりもQUCSはパラメータの値が「0」の項目が多いので、より注意。所詮シミュレータ、使いようである。
上の回路のシミュレーション結果
シミュレーション結果でだいたい2.5kHz。こんなものでしょう。これ以上は定数を詰めても机上の話なので、後は実際試してみるしか無い。部品の許容差もあることなので、周波数調整はR2の一部を可変抵抗にして対応。抵抗±1%、コンデンサ±10%誤差として、10kΩの半固定抵抗と15kΩの固定抵抗で実力ギリ収まるだろう。趣味の回路だし、こんなものでしょう。
電源電圧も実際には12Vだけれども、データシートによると原理的に計算は変わらないから、そのままで。
 さて、作ろうと思ってもICもコンデンサも無いので、続きは次回、部品入手後に。